Devoted Love
第二章
私の知らない所で、私の知らない出来事が起きていく。
それを私は当事者の彼から直接話を聞く。
別に、平気。
だって、今までよりもっと連絡が取れるようになったし。
あの電話は、あの後すぐ切って。
私は静かに泣きながら帰って、すぐに寝てしまった。
「おはようございます。」
「結子ーおはよー今日も暑いね!」
そりゃそうです。
8月中旬。
セミがしつこいくらいに激しく何かを求めて鳴いていた。
「暑いですねー」
じんわりとおでこにかいた汗を拭うと、藤原さんと目が合った。
「あれ?」
藤原さんは、ぐいっと私の顔と自分の顔を近づけた。
「目赤くね?」