Devoted Love


「お前、今日休みでしょ?こっち来なよ」

「え?」


相槌すら打たなくなった私に、彼は言った。


「暇なら来いよ、明日は仕事?」

「明日は、仕事だけど」


まるで近くに住んでいるような言い方だった。


「じゃー日帰りだな、交通費なら出してやるからメシでも行こうぜ」

「え、あの・・・」


冗談だと思った。
彼もそのつもりだったのかもしれない。

だって、笑いながら言ってたから・・・。


でも・・・


「お風呂!お風呂入ってくるから!出たらまたかける!」



出かける支度をした。

大急ぎで。


彼に会う為に、身なりを極限まで整えた。



お風呂に入って髪の毛を乾かして、服を着替えて1時間。

私はもう一度彼に、ケータイから電話をかけた。




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