Devoted Love
「どこ…?」
ケータイを耳に当てながら駅前に出てコンビニを探す。
「んー右側!」
声が少し高くなった。
私は辺りをキョロキョロと見回す。
見つけた…!
って、
「左側じゃん!」
「俺から見たら右側~はやくおいで」
いつも通り…
彼はいつも通りだ…
「走る!」
「転ぶなよー?」
左・・・左・・・!
見つけた。
道路を挟んで反対側に、彼を見つけた。
彼も私に気付いて手を上げてくれた。
あんなに一言目を考えたのに・・・
彼の姿を一目見ただけで、吹き飛んでしまった。
「お、お久しぶりです!!」
受話器を耳に当てたまま、信号を渡って彼の目の前についた。
彼のケータイの受話器から、私の声が聞こえた。