Devoted Love


「遠くから、ご苦労さま。おつかれ!」

「おつかれぇー・・・」


カンッとグラスとジョッキをぶつけた音が響いた。


もーいいやっ!



私は重いジョッキに口をつけ、喉にビールを流し込んだ。


「おぉーいい呑みっぷりだねぇ、未成年のくせに。」

「うるさいなぁー」


と、何でもない話をしながら焼き鳥が来るのを待った。


新幹線の中は暇だった、とか
私が来るまで寝てた、とか
そんな、どうでもいい話。

こんな会話でさえ、かけがえのないもので私は幸せ。



でも、こんな話を聞きにきたんじゃないの。



自分にとっても、大事な事。
これから先を決めなきゃいけない。

長期戦で、頑張るのか

頑張れるのか


それとも私は、



この人を諦めるのか。


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