Devoted Love
佐藤っていうのは、彼のコミュニティの人で
彼とたまたま家が近い人。
「佐藤も来るかなー?会ってみたくねぇ?」
ネットで知り合った人同士が、実際に会うことをおオフ会という。
「会ってみたい!どんな人かなー、イケメンかなっ!」
「おい、イケメンなら目の前にいるだろ!」
「はいはい、早く電話してみてよ」
私は彼を軽くあしらってみせた。
「その前にお前、新幹線の最終調べろよ。」
「え?!今何時?!」
彼に言われてはっとした。
部屋から見える窓の外はもう真っ暗。
「えー・・・」
新幹線の終電は意外と早くて、時計は22時を回っていた。
22時を過ぎると新幹線には到底乗れなくて、鈍行に乗っても終電が終わって途中で降ろされてしまう。
私は彼にそのことを伝えた。
「ごめんなさい・・・」
彼は全然平気な顔をして言った。