Devoted Love
最悪。
彼と会うのに遅刻、それも寝坊なんて・・・
健太郎くんはいくつかメールをくれていたみたいだった。
『仕事終わったー。今から駅に向かうよ!支度できてる?』
『起きてるよね?今新幹線乗ったからねー!』
『大丈夫?なんかあった?』
って、健太郎くんは身の安全まで心配してくれてるっていうのに・・・
彼ときたら・・・
ケータイをしまって、前を向いた時
後ろから、頭に強い衝撃が走った。
「っどーーーーん!!」
彼が私の頭をチョップした。
「いったい!!何すんの!信じられない!!」
「あー?うっせー寝坊女!コーヒーおごれ!」
「こっちは寝起きなんだよ!アホ!自分で買え!!」
あんまり久しぶりじゃないけど、会った瞬間怒鳴りあうなんて・・・最悪。
「まぁまぁ」
と彼の後ろからひょこっと顔を出して、健太郎くんが笑った。
「あ、はじめまして」
私は軽く頭を下げた。