Devoted Love


本当、私って最低だ。


彼が私に高橋さんの相談をして、私が傷ついた。
私が健太郎くんに彼の相談をして、健太郎くんが傷ついた?


「はは・・・はっ」


なんだ、同じ事してるじゃん。

全然、理解出来ない。
これじゃダメじゃん。

何の為に我慢してたの・・・



私はケータイを置いて休憩室を出た。

なんで今なの?
何が起きたのか分からないよ・・・



私と健太郎くんは、同時に失恋したの?

なんで今言うの?

なんで彼はちゃんと報告してくれなかったの?

なんで・・・



「休憩、ありがとうございます。」


なるべく顔を見られないように、下を向いたまま藤原さんに言った。

「おー、おかえり!って、ん?ちょっと」


着ていたパーカーのフードを掴まれ、引っ張られた。

後ろから引っ張られて上を向いた私の視界には、藤原さんの顔と天井。



藤原さんはため息をついた。

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