Devoted Love


「はぁ~・・・何?その顔」


「お、女の子にそんな言い方は、ひどいと思います・・・」

私は袖で目を抑えながら言った。


「おっと失礼。じゃあ、なんで泣いてるの?」


藤原さんの呆れた顔なんか見たくなくて。

仕事とプライベートが分けられないガキ。

そう、思われたくなくて。


「泣いてません。何でもありません。」


公私混同なんて、ありえないでしょ。


「じゃあ、なんで泣いてるの?」




「・・・休憩室でちょっとあっただけです。売り場に出たら、私に何があっても関係ないでしょ。だから仕事はします。出来ます。やらせてください。」


精一杯の、言い訳だった。

帰らされちゃったら、色々考えちゃう。


藤原さんはまたひとつため息をついて、やっとフードを離してくれた。


「そんなに意識が高くて優秀なスタッフさんには俺の仕事をやろうかな!」

「はい!」


それから藤原さんがくれた仕事はとてもあと半日じゃ終わらない量だった・・・。




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