認めないから!


女心は分かるくせにどうして私に対して気が利かないんだろうか?




「つまり私が持っていたらおかしい代物だと?」


「そこまでは言ってねー
ただ持ってるならもっとオシャレしろよ。」




大きなお世話だ。
確かに私はショートな髪で三つ編みやポニーテールは出来ない髪型ではあるが、ピンやカチューシャといったものもしていなかった。
生憎興味がないのだ。
私は女子力は恋する以外皆無のようだ。


……言ってて悲しくなってきた。




「うるさい。
とりあえず返してもらおう。」


「とりあえず付けてもらおう。」




何……だと?
今コイツ私にそんなピンクの可愛い留めを付けろと言ったか?




「本気で断る。
そして返して。」




それは弥生をイジメるための小道具だったのだから。
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