ヤンキー少女は純情ちゃん!
新ライバル登場!?です
ながーいながーい夏休みが終わり、今日から新学期だ。
「楓ー!起きろー!」
相変わらずあたしの寝起きも最悪で。
「さっさと食え」
「楓、1限目には間に合わそうな」
口うるさい智も、マイペースな千春も健在だ。
まだまだ暑いのにあたしの高校は衣替えで秋服になった。
「……また楓のせいで俺も遅刻じゃねぇか」
「…先に行けばいいじゃん」
「…………俺の勝手だろ」
「あっそ」
あたしの今のテンションは底辺を突き抜けてマイナスにたどり着いている。
なんで学校に行くのにこんなに早く起きなきゃいけないんだ。
夏休み中、お昼近くまで寝ていたあたしは意味不明なことを考えていた。
「……じゃあな。授業ちょっとは出ろよ」
「…ん」
智の人のことを言えない発言を夢うつつなまま返事をして学校に向かった。
「──じゃあ楓、1限ぐらいは受けるんだぞ?」
「……ん」
「……聞いてねぇな」
千春のそんな言葉を聞き流して教室へと足を向けた。