「1/4の奇跡」左側の君に【完】
「次の時間席替えするぞー」
恐れていた言葉を先生が発した。
やだな・・・
いくら嫌でも、席替えはとめられるわけもなく、
次の時間、席替えグッズを先生が教卓にのせた。
また同じようにくじ引きで、
やる気なく、くじを引いた私は、
今度は廊下側の一番後ろになった。
机を移動する前に、拓人に声をかけた。
「拓人はどこの席になった?」
拓人は机と椅子を持ち上げた。
「教えねー」
「もう、何それ!」
拓人は、ははっと笑った。
ガタガタと机を廊下側の一番後ろに移動すると、
拓人も廊下側の方へ移動してきた。
・・・どこ?
拓人は、壁にゴンと机をくっつけた。
「拓人・・ここ?」
「そ」
拓人は、私の前に座った。
やったー!!近い!!
「超運命感じる!!」
拓人は吹き出して笑った。
「なんだそれ」