「1/4の奇跡」左側の君に【完】
受験
拓人は、本当に勉強を頑張っていた。
夏休み、一緒に勉強しようと拓人を誘ったら、集中できないからと断られ。。。
結局あまり会えずに、高校最後の夏休みが終わってしまった。
2学期に入り、休み時間拓人のクラスを見に行くと、
いつも机にぐったりしていた拓人が、
勉強をしているようになった。
拓人のクラスに行くと、
いつも声をかけてくれた莉子は、
もういない。
・・・さみしいな
莉子は周りには転校したことになっている。
拓人に話していいか莉子に聞いたら、
快く「いいよ」と言ってくれた。
今、つわりがひどいらしく、
電話やメールをすると、
とてもつらそうな答えが返ってくる。
「赤ちゃんを産むって大変なんだね・・・」
拓人との帰り道、
莉子のつわりのことを話した。
「つわりって、本当につらいんだね。
莉子、ものすごくつらそう。
それに、産む時だって超痛いっていうじゃん。
私赤ちゃん産めるかな・・・」