「1/4の奇跡」左側の君に【完】
合格発表当日
私はドキドキしながら、家のインターフォンが鳴るのを待った。
「なんだか、胃が痛いわ・・・」
お母さんは朝から私以上に、そわそわしていた。
お父さんも、今日は早く帰ってくると言って
仕事に出かけていった。
しばらく見ているような見ていないようなテレビを眺めて、
待っていた。
ピンポーン
「きっきた!きたきた!!
はーーい!!」
お母さんが大喜びで印鑑を手に玄関へ走っていった。
私はリビングでお母さんが戻ってくるのを待った。
そしてリビングのドアが開き、
お母さんが、「ジャーン!」と大学の名前の入った
分厚い封筒を見せてきた。
私はそっと受け取り、中身を確認した。
【合格通知書 葉月花音】
「受かった・・・」