「1/4の奇跡」左側の君に【完】








次の日、


私は、昨日と同じぐらいドキドキしながら、

携帯を握りしめていた。





「今日は、拓人くんの発表なのね・・・


お母さん今日も胃が痛いわ・・・」








お母さんも昨日と同じように、


そわそわしていた。






お昼を過ぎても、連絡が来なくて、



電話しちゃおうかと思ったけど、


やっぱり拓人からの連絡を待つことにした。







「まだ・・かしらね・・・




二人で合格したら、お祝いしたいわね。




明日、うちでパーティーしようか!ね!



お母さん、買い物行ってくるわ!」



お母さんは、エプロンをはずして、


買い物へ行ってしまった。



お母さん、気が早いな・・・








家にひとりきりになってしまって、


すごく不安になってしまった。




無意味にテレビをつけて、ボリュームを上げた。







しばらくしたら、




携帯が鳴った。






「拓人?」




メールがくると思っていたら、電話だったから、


ちょっとびっくりして電話に出た。




【花音・・・今家?】




「うん」




【今からそっち行くから】




「え。今から?」




【5時頃駅に着くから。着いたら電話する】





< 186 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop