「1/4の奇跡」左側の君に【完】
そんな自分が恥ずかしくて、
ぐっと下を向いた。
「お前がそう思うなら、
それでいいじゃん」
和泉の優しい声に、
私は思わず顔を上げた。
信号が青になり、
和泉はスタスタと歩き出してしまった。
だから、私も後を追いかけるように、
歩き出した。
信号を渡るとすぐにドラッグストアがあった。
中に入ると、和泉は店員と丁寧に交渉してくれた。
ちょっと顔は怖いけど。。。
店員の後をついて、
裏の倉庫にきた。
「良さそうなの持ってって」
柵の中にダンボールが積まれたところの前で、
店員はそういって、店の中に戻っていった。
「ありがとうございます」
店員の背中に和泉が言ったから、
「ありがとうございます・・」と、
私も軽く頭を下げた。
そして二人で積まれたダンボールを見た。
「20箱・・だよな・・」
「・・うん」
20箱って運べるのだろうか・・
ちょっと不安になった時、
和泉が制服のジャケットを脱ぎだした。
「これ、持ってろ」