「1/4の奇跡」左側の君に【完】






まっすぐ私を見て、



真剣な表情で言い切った拓人に、










どうしたら引き止めることができるのか




もうどうすることもできないのか





頭の中で言葉がごちゃごちゃしていて、、



何をどう言っていいのか、わからなくなっていた。








「わかんない・・



わかんない、わかんない、わかんない・・!!!





どうしてよ・・・拓人!!!




約束は・・・・?




私のそばにずっといるって、



約束してくれたじゃん・・・




それって・・嘘だったの?」







拓人はぎゅっと下唇を噛んだ。







「別れるなんて・・・私にはできない・・・」











拓人は顔を上げた。





「別れてほしい、花音」







拓人・・・・・・・













「どうして・・・」





「ごめん」




「どうしても・・・?」






「ほんと・・・ごめん」







「別れたくないって言っても?」







「ごめん」







何を言っても


何度言っても





「ごめん」と謝り続ける拓人。














ダメ・・・・なんだ















もう、本当に、



ダメなんだ・・・・・




















「わかったよ・・・拓人」









私は声を押し殺して泣いた。






両手で顔を覆って下を向いた。

























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