「1/4の奇跡」左側の君に【完】
空虚
家に着き、
何も言わずに、そのまま自分の部屋に行った。
電気もつけず、そのままベッドに座った。
さっきからどうしようもなく震えが止まらない手。
泣きすぎて痛む瞳。
虚しさと絶望感。
「花音~帰ったの~?ご飯にしよ~よ~」
階段の下からお母さんの声がした。
私は部屋着に着替えてから、階段を下り、
リビングへ入る前に洗面所に入った。
手を洗いながら鏡に映る自分の顔を見ると、
別人じゃないかと思うぐらい、まぶたが腫れて、
目が小さくなっていた。
「はぁ・・・」
私は顔も洗ってからリビングに入った。
「花音・・・?」
テーブルの椅子に座ると、
向いの椅子に座ったお母さんが顔をしかめた。
「どうしたの?なんかあった?」
「あ・・・・ほら、卒業式で泣きすぎた。
泣きすぎてなんか顔面が痛い・・あははっ・・・
いただきまーす・・・」