「1/4の奇跡」左側の君に【完】
「なんでそんな・・・拓人くんを殴るなんて、
何しているの!
拓人くんのご両親にも申し訳ないわ・・
ごめんなさいね・・・拓人くん」
拓人は首を振った。
「いえ、殴られて当然ですから。
今日も殴られる覚悟できています。
本当に申し訳ありませんでした」
拓人はまたお父さんをまっすぐ見て言った。
「僕は・・花音さんを幸せにできないと思ってました。
お父さんにも、お母さんにも、
迷惑をかけると思ってました。
だから、あの時別れようと思いました。
花音さんの幸せが、僕の望みでしたから。
でも、再会してずっと僕を思い続けていることを知って、
すごく複雑な気持ちになりました。
もう、二度と会わないようにしようと思いました。
でももう無理です。
どうしても、花音さんが好きです。
花音さんじゃないと、ダメなんです。
お父さんとお母さんに、迷惑をかけるかもしれない、
心配をかけるかもしれない、
それでも、
僕は、花音さんと一緒にいたいです。
お願いします。
一緒にいさせてください」