「1/4の奇跡」左側の君に【完】
「拓人?たーくーとー!」
テーブルに頬杖をついて、
目を閉じてしまった拓人の肩を叩いた。
「そこ、布団敷いたから」
リビングから続いている和室に、
お母さんが布団を敷いてくれた。
「大丈夫?」
拓人は、ふにゃっと目を開けた。
「ごめん・・・酔った」
髪をくしゃくしゃっとして、真っ赤な顔の拓人。
「よし、ほら拓人くん寝るぞー!」
お父さんは拓人の脇に行って、
腕を引っ張って立ち上がらせた。
「すみません・・・」
ふらふらと、お父さんに支えられながら、
拓人は布団にバタンと寝てしまった。
私は布団をかけてあげて、和室の電気を消し、
またテーブルの椅子に座った。
「お茶入れるわね」
お母さんはキッチンに行き、
お父さんとテーブルに二人になった。