「1/4の奇跡」左側の君に【完】
拓人は律儀にお父さんと真壁さんに挨拶をして、
1階のカフェで、私の仕事が終わるのを待ってもらうことにした。
「もう、終わりにして、早く拓人くんのところに行ってあげなさい」
お父さんは、帰る準備をしていた。
「わかった・・」
私はパソコンの電源を切って、
更衣室へ向かった。
着替え終わると、もう誰もいなくて、
カフェに向かうと、拓人とお父さんが向き合って座っていた。
私が近づくとお父さんが立ち上がった。
「じゃあ・・・お父さんは帰るよ」
私の肩をポンと叩いて、カフェから出ていった。
「行こっか・・コテージ」
拓人は荷物を持って立ち上がった。