「1/4の奇跡」左側の君に【完】





そういえば拓人、天の川見たことないって言ってた・・・





「夏の天の川も、一緒に見ようね」




私がそう言うと、拓人はあははっと笑って、


ジャケットのポケットに手を入れた。





そして、私の手を掴んで、


掌に四角い箱をのせた。







「何?」




「まさか今日泊まれると思ってなかったから、


すっげー急いで選んで・・・」






拓人は頭をくしゃくしゃっとした。




「てか早く開けろよ」




「あ・・・うん」




私は、ごそごそと包み紙をはがして、

箱を開けると、


また、箱が入っていた。




「また・・・箱だ」




「だから、早く開けろって」




私はその箱を開けると、また今度は、


黒い箱が出てきて・・・







パカッと開くと、



小さな石がキラキラと光っていた。





「・・・指輪」







はっとして拓人の顔を見た。









「結婚・・・・・してください」














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