「1/4の奇跡」左側の君に【完】











夏の天の川が流れる夜空の下、



天文台の広場のベンチ










俺の左側に座って、夜空を眺めている



小さな肩を優しくたたくと、






くるっと黒目がちの大きな瞳で俺を見上げた。










「綺麗だろ?」






俺がそう伝えると、






「いえぇ・・・(きれい)」と、小さな左の手の平を、右手でなでた。







そしてまた心音は、背中を丸めてぐっと上を見上げて、




天の川を眺めていた。







そのキラキラ輝く瞳に、



天の川はどんなふうに映るのだろうか・・・









いろんなところに連れて行こう


いろんなものを見せてあげたい








俺がじっと心音を見つめていたら、




心音の隣の花音が微笑んだ。









「大丈夫だよ・・心音は。








私たちの、奇跡の子だから・・・」














いつか知ってほしい





君が生まれてきた意味を









左側で微笑む君に・・・・・
































【1/4の奇跡】~左側の君に~










・・・・・fin・・・・・
















































< 299 / 300 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop