「1/4の奇跡」左側の君に【完】
文化祭
「葉月さ~ん・・どう????」
更衣室で着替えていたら、
阿部さんが入ってきた。
私は今、
ぴれっぴれの白いロリータドレスを着ている。
・・・やるとは言ったけど・・最悪だ。。。
文化祭当日の朝、
更衣室の鏡の前で、自分の姿に唖然とした。
「いいじゃ~ん!ぴったり!
じゃあこれ持って」
そう言って阿部さんは、ぼろっぼろのフランス人形を渡してきた。
「何・・これ?」
よく見ると、顔が血だらけ・・絵の具だと思うけど。
「なんか、これだけでも怖くない?
これを抱えててね。
ほらほら葉月さん、メイクメイク!」
阿部さんは、私の右目に包帯を巻き始めた。
「あの・・・・」
「右目は包帯巻くから。
それで、人形と同じように、顔面血だらけにするからね」
なんだか阿部さんは楽しそうだ。
そして、メイクが終わると、
「はい」っと、懐中電灯を渡してきた。
「これを顔の下から当てて登場ね!完璧!はい!」
懐中電灯を下からあてて、そのまま自分の姿を鏡で見た。
・・・い、いやあああああーーーー!!!!!