「1/4の奇跡」左側の君に【完】
雑誌の話とか、
テレビの話とか、
莉子といると本当に楽しいし疲れない。
莉子と出会えてよかった。
莉子がいなかったら、私・・・
きっと友達といる楽しさを知らなかった。
私は女子特有のグループでつるむのが苦手。
そうなったのにも理由がある。
今と違って、中学の頃は、
絶対に一人になったらおしまいだと思っていた。
グループに属していなくちゃダメなんだって思い込んでいた。
リーダー的な女子の意見は絶対的で、
仲間はずれにされないように、
無視されないようにって、
自分の気持ちを押し殺して、
同調していた。
本当に疲れた。
でも、どんなに周りと合わせても、
どんなに周りに気を遣っても、
やっぱり無視された時があって・・・
まるでゲームのように無視する相手がぐるぐると回って、
本当に怖かった。
友達ってなんなんだろうって、
友達って大切っていうけど、
本当にそうなんだろうかって思った。
中学が大嫌いだったから、
同じ中学の子がいかない、
地元から少し離れたこの高校を選んだ。
友達なんかいらない。
もう、疲れるし傷つくし。
ひとりでいるほうがマシって思っていた時、
莉子に出会った。