「1/4の奇跡」左側の君に【完】



拓人はそう言って俯いた。



そして下唇を噛み締めて、何度も頷いていた。











「彼氏にはなってくれなくても、



大切って

特別って


これからも思ってくれるの?」




誰とも付き合わないというなら、

拓人の中で私が、



私だけが、




特別な存在であるだけで、


大切に思ってくれるだけで、



私はそれだけで十分だと思った。




拓人が顔を上げた。






「ずっと思っているよ」








拓人のその言葉が、



私はすごく嬉しかった。




私はそれだけで、


幸せだと思った。








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