「1/4の奇跡」左側の君に【完】
「おしえなーい」
「なんでよーケチー!
同じ学校の子?同級生?」
お母さんは、まるで子供のようにワクワクしながら聞いてきた。
「隣の席の人」
「いや~!」
・・・何が?
「何その反応」
「いや、いいなあって青春だなって。
でも・・・
お父さんには言わない方がいいいわね。
お父さん、花音のこと溺愛しているから」
「だから、彼氏じゃないって。
ただ、勝手に好きなだけだから」
お母さんは「ふ~ん」と言って黙った。
なんで黙っちゃったんだろう・・・
お母さんの反応が気になりながら、
ご飯を食べていたら、
お母さんが箸を置いて私の顔を真剣な表情で見つめてきた。
「な・・・何?」
「こんなにかわいい娘を彼女にしないはずがない!
頑張れ!花音!!」
お母さんは「おー!」と拳を上げた。
わかってはいたけど、
ほんと親バカ・・・