「1/4の奇跡」左側の君に【完】
「拓人・・好きだよ」
胸の中にいる小さな花音が、
そうつぶやいた。
ゆっくりと花音の頭を撫でた。
「俺・・体が・・」
「いいよ、大丈夫だから。
どんな体でも、
どんな拓人でも、
私の気持ちは変わらないんだから・・」
花音が抱きしめていた力を強くした。
いつかちゃんと説明しよう。
悪くなる前に・・・
いや、悪くなった時に、
花音が離れたいと思ったら、
俺がそれを受け入れればいいんだ。
そうか。
そうすればいいんだ。
もしかして、
苦しめたくないといいながら、
本当は、
自分が苦しみたくなかったんじゃないのか・・・
俺ってすげぇ・・・弱い人間だな。
花音が俺といたいと思ってくれている限り、
花音が、俺から離れたいと思うまで、
その時まで、
一緒にいよう。
それで、いいんだ・・・
そうすれば、
いいんだ・・・
++++++++++++++++++
++++++拓人side end++++++