「1/4の奇跡」左側の君に【完】
ガバっと起き上がって、
なぜかベッドの上に正座をして、
携帯を開いた。
==========
0時だぞー
==========
これ・・だけ???
ぷっと吹き出して笑ってしまった。
・・・ってもう0時!
拓人からメールが来なかったら、
危うく寝過ごしてしまうところだった。
拓人に見てって言っておきながら
私って。。。
急いでカーディガンを羽織って、
ベランダに出た。
「さむいぃ・・・」
あまりの寒さに、もう一度部屋に戻り、
ひざ掛けも羽織って、
またベランダに出た。
白い息を出しながら、
空を見上げた。
5分ぐらいそのまま見ていたら、
夜空のてっぺんから、
シュッと星が流れた。
小さい頃から何度も流星群は見たことがあったけど、
拓人も見ているかと思うと、
感動が違う・・・
私は拓人にメールした。
===============
今見た?
今夜は願い事し放題だよ☆彡
拓人とずっと一緒にいられるように、
いっぱいお願いするー!!
花音
===============
送信っと・・・
すると、
送信したと同時にメールが来た。
========
今超感動した
========
たぶん同時にメールを送信したんだ・・・
私はすぐに返信した。
========
うん。
感動した(^ ^)
花音
========
それから、メールはこなかった。
ちょっと寒かったけど、
幸せだった。
5分おきぐらいに、
シュッと流れるふたご座流星群
離れていたけど、
大好きな星を、
大好きな人も見ている。
そして、
一緒に感動してくれた・・・
そう思うと、
本当に幸せだった。