『歩』〜人は愚か〜
小さい姉にも逢いに行く気になれた。



何かに真剣になると人はまっとうな人間になろうとするみたいだ。



母は相変わらずたまにしか帰って来ないが、大きい姉ちゃんが高校を辞めてバイトしてくれて、以前よりはご飯も食べてたし、おばあちゃんも不自由しないようにと行くと必ずお金をくれる様になっていた。

そして、私はたまに母の暮らすアパートやパート先に行ったりするようになった。



アパートは男の人と住んでいるようだった

解ってはいたけど、母も女なんだとイヤってほど認識した




うまくなんていってはいないし、幸せとは縁遠い生活だった。

でも、人生は待ってはくれず時間は無駄なくらいに流れ去っていく事に気がつき。



精一杯自分世界を築こうともがき初めていた。
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