『歩』〜人は愚か〜
知り合いもなく、土地勘もないところに一週間


私は、檻から出られない鳥のように引き篭もっていた


昼間は音楽を聴いて過ごした

その頃はチェッカーズか流行っていてずーっと聞いていた


時間は永遠にあるように思えるほど1日が長がった



人とも会話しない、小さい姉ちゃんと話す以下誰とも話さなかった

昼間働いて、夕方私の夕食を作りすぐ学校に出かけて、帰って来るのは深夜だったから、話すって言っても夕食の準備をしてる時間だけしか話はしなった



だから、夜になると自然と涙が凝れた

理由のない涙・・・・

孤独と戦っているのか、暗闇が恐いのか

ただ人恋しいのか・・・それすら解らない涙だった



でも、一週間もこんな生活をしていたら人は表情すらうまく顔に表せなくなると知った


心の闇は、引き篭もることで増大する


人と揺れあうことでしか、人は豊かな心を生み出せないのだ
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