SA-KU-RA〜これが俺の歩む道・これが私の歩む道〜
俺は吉本と店を出た。


吉本がなにやら俺に話かけてくるが、彼女の件で頭がいっぱいで何を話てたのか全く覚えてない。


そして、気づいた時には俺達は繁華街の裏にある公園にいた。


たまに吹く風で桜の花が散る。

その景色がやけに寂しく思えた。


吉本に彼女にフラれたことを告げると・・・


吉本は何かを考えるように黙った。


「お前??もう少しここにいるか??

俺、先に帰るわっ!!ここで少し頭冷やして帰れよっ!!」


吉本の優しい気遣いなのだろうか・・・。

吉本は、近くにある自動販売機で買った缶コーヒーを俺に渡して、誰かに電話しながら足早に去っていった。


俺は、缶コーヒーを飲みながら煙草に火をつけた・・・。


んっ??甘っ!!!

んっ??「コ・コ・ア」。

子供かてっ。

コーヒー違うし!!


いくら俺がバカだからって、コーヒーとココアの違いぐらいわかるぞ!!コノヤロー!!!


カタカナも読めるぞコノヤロー!!!


底辺×高さ÷2も解るぞコノヤロー!!!


ブツブツ・・・。




ごめんなヒトミ・・・。


彼女のこと・・・いや「元カノ」との思い出に浸りながら、俺は散り始めた桜の木を見上げた・・・。
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