SA-KU-RA〜これが俺の歩む道・これが私の歩む道〜
「じゃあ、大志さん呼ぶから・・・」


ガバッ!!!

「余計な事しないで!!!」


携帯を取り出した、俺の手首をしっかり握ってモエはそう言った。


「あの人は・・・吉本は・・・私にとっては、ただの客!!


毎回飲みに来て口説いてきて・・・正直言ってうざい」

うわぁ〜〜。何でそんな話を俺にするかなぁ。
ヨシッ!!聞かなかった事にしよう!!


モエは続けた。


「でも、これだけは言わせて。

今日、心生クンに番号交換しよって言ったのは、営業目的とかやないから。

それだけは信じてほしい。

私、本名・菜々っ言うんだけど・・・

モエとしてではなく、菜々として心生クンの連絡先聞きたかったの。

それだけは分かってねっ」

菜々は、真剣な顔で俺の目を見ながらそう言った。


俺はうなずいた。



一瞬二人の間に沈黙が流れた。


「って教えねぇのかよ。」

菜々は言う。


「だから俺は彼女いるから・・・」


ブチュ!!!


んっ・・・・
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