白と黒の神話
すらすらと口をついて出る口上。それを聞きながらウィアは複雑な表情を浮かべている。今は大人しい。だが、大人しいからといって安心することはできない。いつ、暴走するかがわからないのがカルロスなのだ。そして、ここまで大人しいと、爆発した時のパワーは侮れないとウィアは心配しているのだった。
「それはそうと、先日の話の返事はいただけないのでしょうか」
カルロスのその言葉にウィアは顔面が蒼白になる思いだった。背中にイヤな汗がつたっているのがわかる。よりにもよって、このタイミングでこの話はないだろうという思いで呆れたような顔をしているウィア。その思いはセシリアも同じものだったろう。だが、彼女はウィルヘルムに頼まなければならないことがある。気を取り直すような顔をしながら、彼女は国王に向き合っていた。
「陛下、このような時にこのようなお願いは心苦しいのですが……」
「どうした、セシリア」
「それはそうと、先日の話の返事はいただけないのでしょうか」
カルロスのその言葉にウィアは顔面が蒼白になる思いだった。背中にイヤな汗がつたっているのがわかる。よりにもよって、このタイミングでこの話はないだろうという思いで呆れたような顔をしているウィア。その思いはセシリアも同じものだったろう。だが、彼女はウィルヘルムに頼まなければならないことがある。気を取り直すような顔をしながら、彼女は国王に向き合っていた。
「陛下、このような時にこのようなお願いは心苦しいのですが……」
「どうした、セシリア」