白と黒の神話
その声の響きにセシリアたちは思わず反応していた。名前は聞いた覚えがなくとも、声には覚えがある。あれは、ルディア近くの荒野でアンデッドたちと遭遇した時に割って入ってきた声。セシリアたちがそう思った時を見計らったように、銀髪の青年が姿をあらわしていた。
「ここって、あんたの結界があったのよね」
嫌味も感じさせる声でミスティリーナは神竜に言っている。しかし、その神竜は乱入してきた相手の姿にすっかり驚いているようだった。
『お主はシュルツ。生きておったのか!』
その声に振り向いた銀髪の青年。その顔はカイザー・ヴァンパイアと名乗ったシュルツに間違いない。
「その言い草はないでしょう。僕たちにだって、生きる権利はありますからね。もっとも、今は喧嘩をするために来たんじゃない。そこにいるお転婆を連れて帰るだけですよ」
そう言うなり、シュルツはツカツカと少女に近寄っている。
「ここって、あんたの結界があったのよね」
嫌味も感じさせる声でミスティリーナは神竜に言っている。しかし、その神竜は乱入してきた相手の姿にすっかり驚いているようだった。
『お主はシュルツ。生きておったのか!』
その声に振り向いた銀髪の青年。その顔はカイザー・ヴァンパイアと名乗ったシュルツに間違いない。
「その言い草はないでしょう。僕たちにだって、生きる権利はありますからね。もっとも、今は喧嘩をするために来たんじゃない。そこにいるお転婆を連れて帰るだけですよ」
そう言うなり、シュルツはツカツカと少女に近寄っている。