白と黒の神話
第7章
ジェリータが姿を消した広間。そこは、まさしく嵐が過ぎ去った後だった。あちらこちらに破壊の爪痕が残っている。そんな中、シュルツは何事もなかったような顔をして立っていた。
「シュルツだったわね。助けてもらったことになるわけだから、お礼は言っておくわ」
ジェリータの引き起こした突風から自分たちを守ったのはシュルツの力。それがわかっているセシリアは複雑な顔をしているのだった。
「別に君たちを助けようとしたわけじゃない。でも、ありがたくいただいておくよ」
軽く肩をすくめながらの言葉には、人を小馬鹿にしたようなところがある。そして、その彼の視線はセシリアたちの後ろにいる神竜に向けられていた。
「カロン、久しぶりだね」
『千年ぶりじゃぞ。久しぶりはないじゃろう。しかし、お主が生きていたとはな』
「僕たちの寿命を忘れたのかい。それに、人のことは言えないだろう」
『たしかにそうじゃな』
「シュルツだったわね。助けてもらったことになるわけだから、お礼は言っておくわ」
ジェリータの引き起こした突風から自分たちを守ったのはシュルツの力。それがわかっているセシリアは複雑な顔をしているのだった。
「別に君たちを助けようとしたわけじゃない。でも、ありがたくいただいておくよ」
軽く肩をすくめながらの言葉には、人を小馬鹿にしたようなところがある。そして、その彼の視線はセシリアたちの後ろにいる神竜に向けられていた。
「カロン、久しぶりだね」
『千年ぶりじゃぞ。久しぶりはないじゃろう。しかし、お主が生きていたとはな』
「僕たちの寿命を忘れたのかい。それに、人のことは言えないだろう」
『たしかにそうじゃな』