白と黒の神話
「カルロス様……」
鈴を転がすような声が響いている。彼女は自分を迎えてくれるように広げられている腕に飛び込むようにしているのだった。
一方、セシリアはその様子をただみているだけ。捜し続けていたアルディスがみつかったことは喜ばしいことであるのに、どこか晴れやかでない表情が彼女には浮かんでいた。そんなセシリアの顔をみたミスティリーナは誰にもわからないようにソッとため息をついている。そして、セシリアはまずは聖教皇の言い分を聞かなければいけないと思ったのだろう。彼女は聖水晶からアルディスが解放されたことにうろたえたような聖教皇に遠慮のない追及の手を向けていた。
「聖教皇様、アルディス様がこちらにおられた説明を。きちんとした説明がなければ、聖教皇様はアルディス様を拉致したと評判がたってもいたしかたございませんわね」
「そなたの言い様は私をひいては大神殿をも脅しているものときこえるのだが」
鈴を転がすような声が響いている。彼女は自分を迎えてくれるように広げられている腕に飛び込むようにしているのだった。
一方、セシリアはその様子をただみているだけ。捜し続けていたアルディスがみつかったことは喜ばしいことであるのに、どこか晴れやかでない表情が彼女には浮かんでいた。そんなセシリアの顔をみたミスティリーナは誰にもわからないようにソッとため息をついている。そして、セシリアはまずは聖教皇の言い分を聞かなければいけないと思ったのだろう。彼女は聖水晶からアルディスが解放されたことにうろたえたような聖教皇に遠慮のない追及の手を向けていた。
「聖教皇様、アルディス様がこちらにおられた説明を。きちんとした説明がなければ、聖教皇様はアルディス様を拉致したと評判がたってもいたしかたございませんわね」
「そなたの言い様は私をひいては大神殿をも脅しているものときこえるのだが」