あなたなんて、大嫌い
先輩の手に力が入る
「二度とその汚ねぇ手で千里ちゃんに触んじゃねぇぞ」
先輩はそう言うと、私を教室から連れ出した
使われていない教室へ来ると、先輩は私と向き合って立った
「やっぱり1人じゃ心配だよ、千里ちゃん」
「先輩、片想いじゃないって言ったら?」
「え?」
「片想いじゃなくて、両想いだって言ったら?」
「千里ちゃん、それは期待していいの?」
先輩なら、私をきっと大事にしてくれる
私も助けられるばかりじゃなくて、先輩の力になりたい