貴方が好きでした。
次の日
団扇片手に、友達と話す休み時間。
話し手だったあたしがここへ来てから
聞き手に回るようになった。
早口な話し方、
全く違うイントネーション。
理解するのに精一杯で、いつの間にか
喋らなくなっていた。
止まらない会話の中でも
生まれる沈黙がいつでも嫌で、
言葉を探しても出てこなくて…。
昨日、姉に聞かれたことを思い出した。
話の種になるのなら…そんな軽い
気持ちで言葉を出した。
『この学年に
青いピアスの人っている?』
『青いピアス?』
『うん、いない?』
『青いピアスって言ったら
俊ちゃんの事かな?3組におるで!』
『俊ちゃん?』
簡単に見つかった青いピアスの人。
確認するように名前を復唱した。
友達は辺りを見回しながら指を指す。
その指の方向を追って見てみると
そこには笑っている男の人がいた。
青いピアス、
茶色く染められた髪の毛。
着崩された制服、
かかとの踏まれた靴。
笑っているのに、
どこか寂しそうな瞳。
一瞬で吸い込まれるような気がした。
『咲良?』
『え?何?』
『俊ちゃんがどうかしたん?』
『いや、お姉ちゃんが
探しといてって言ってて…。』
友達に話しかけられて我に返る。
あたしの言葉に”そっか”と言った後
言葉を紡いでいった。
団扇片手に、友達と話す休み時間。
話し手だったあたしがここへ来てから
聞き手に回るようになった。
早口な話し方、
全く違うイントネーション。
理解するのに精一杯で、いつの間にか
喋らなくなっていた。
止まらない会話の中でも
生まれる沈黙がいつでも嫌で、
言葉を探しても出てこなくて…。
昨日、姉に聞かれたことを思い出した。
話の種になるのなら…そんな軽い
気持ちで言葉を出した。
『この学年に
青いピアスの人っている?』
『青いピアス?』
『うん、いない?』
『青いピアスって言ったら
俊ちゃんの事かな?3組におるで!』
『俊ちゃん?』
簡単に見つかった青いピアスの人。
確認するように名前を復唱した。
友達は辺りを見回しながら指を指す。
その指の方向を追って見てみると
そこには笑っている男の人がいた。
青いピアス、
茶色く染められた髪の毛。
着崩された制服、
かかとの踏まれた靴。
笑っているのに、
どこか寂しそうな瞳。
一瞬で吸い込まれるような気がした。
『咲良?』
『え?何?』
『俊ちゃんがどうかしたん?』
『いや、お姉ちゃんが
探しといてって言ってて…。』
友達に話しかけられて我に返る。
あたしの言葉に”そっか”と言った後
言葉を紡いでいった。