ブレ激動編
ブレ激動編 2
売り出し最終日
夕方から忙しくなり
張りつめていた緊張感が
ほぐれて来たかな?
(↑ず~っとスーパーサイヤ人状態だったからな…)


スーパーヤサイ人だ!!
(↑知ってるわ!)
(↑物の例えだろ?)


知ってるわ!
物の例えだろ?
(↑真似すんなよ…)


真似するよ~
昨日は
破壊という日記を
書いていたら
なんだかなぁ…
(↑何だ?)
(↑感傷的になったか?)


生きる事って
大変なんだな…って
思ったんだな…
(↑それが、お前に課せられたカルマだろ?)


カルマ(業)か…
んな事ぐらい
百も承知だ!
(↑おっ!?)
(↑ノッて来たかな?)


よ~し
次は再生行ってみよう♪



……ブレ激動編(破壊と再生)



色んな
タヒぬ要素の中
生かされた俺は


そのまま
足の緊急手術を受けた

左肩、右足の切断する話が出たが障害が残っても
付けていてくれと
お願いした…


手術は
骨でも皮膚でもなく
創外固定という
足を固定するために
外から金属で骨に
埋め込む手術だった…


なんせ
皮膚の損傷が激しく
皮膚が治らないと
骨の手術が出来なかったそうなんだ…
(↑当然粉砕した骨もそのままで約2ヶ月は痛みに耐えないといけなかったんだよな…)


事故って丸1日半は
麻酔や痛み止めも効かず
ひたすら泣いていたょ…
左肩から右足までの
激痛は言葉では表現しにくいな…
う~ん
フニャフニャになった
足と肩を雑巾を絞るみたいに、右左みたいな…
そして
粉々になった骨が
中の神経や肉を刺しまくる感覚もある
だから
痛くて
痛くて
ひたすら泣いていた…


泣いていると
無性にタバコが欲しくなり
ナースセンターの横の部屋から
車椅子で下に降りて
見知らぬ入院患者から
1本もらって吸った…
病院に担ぎ込まれて
36時間後の事だった…


現実を受け入れる事なんて出来なかったょ…

肩と足がグシャグシャになったなんて…

涙を堪えて
部屋に戻った…
(↑もう泣かないと決めたんだよな…)


泣いてばかりでは
何も始まらないからな…


車椅子で
気分転換に色んなトコに行き色んな患者と話をする様になった…
皮膚が治りそうな時に
リハビリ室に呼ばれて
見るからに
年下で南海山ちゃんソックリのヤツがニヤニヤしながらタメ口を聞いて来た
(↑南海山ちゃんはまだデビューしてなかったけど)
(↑南海キャンディーズがTVに出たのを見てソイツを思い出したんだよ~)


「こんちゃ~」
「今日は握力を調べてみようか?」
「握力計を持って~」
「違うって折れた方」
「折、れ、た、方!!」


なんじゃ~
このクソガキが~
馴れ馴れしいし
口のきき方を
どうにかならんのか…


一瞬で
怒りモードに


折れた左手を
計ったら
70k出た


「うぁ!?」
「スゴっ!?」
「ほんとに折れてる…ん…ですよね?」


敬語に変わった♪
しかもギブスして
肩と肘をガチガチに固められた、利き腕じゃない方だからね…
ついでに
喉元をクルミを割るみたいに、潰しちゃろか?
(↑ジャッキーの酔拳だよな?)


それを見た
山ちゃんの態度がガラリと変わった


百聞は一見にしかずだね♪

肩の骨と左肘は
手術する事なく
自然治癒で
レントゲンを撮りながら
固定された関節の癒着を
作業療法で治して行く


ギブスが取られた瞬間に
驚愕した…


右腕と左腕の太さが違う…(泣)


腕の骨折経験がある人なら分かると思うけど

骨に皮がついてる状態で
筋肉がどこかへ行ってしまったんだょ…
まるで
か弱い女性の細腕に


リハビリの担当山ちゃんは
これを鍛えて元に戻しても7割しか出来ないと言っていた…


少年時代から強さを追求して、鍛えに鍛えてきた歴史が、崩れて行った…(泣)



直角に曲がったままの肘を無情にも山ちゃんが力を込めて伸ばして行く


うぁぁああ~
ウググッ…

思わず声が漏れた

山ちゃんの
眼鏡がキラリと光った…

野郎~
勝負するんか?
上等だぜ!!
(↑誰もそんな事言ってないし…)
(↑筋金入りのバトラーやな…)


関節の癒着を
剥がすには
向こうも全力で伸ばしに
かかる…


俺は
弱音を吐かずに
痛みに耐える…

キブアップなんて
言える訳がない
俺は
戦闘民族なんだ…


肘が徐々に伸びて
120~130°まで
自分の意思で伸ばす事が出来た…


「今度は肩もしますからね♪」


嬉しそうな
山ちゃんの台詞に
またもや
闘争本能に火がついた


「では行きますよ~」


ググッ…


「力入れてはいけませんよ~」


肩をバンザイするだけで
これ程までの激痛を伴うのか…
(↑ってか…バンザイまで出来るまで、半年間かかったよな…)


リハビリって
痛みに耐えるもの…

痛みに耐えるだけ
従来の動きに近づく
効果は確実にあるんだよ


毎日
痛めつけられた
その先には
日頃何事もなく
動いていた体の
一つ一つの動きに
対しての感謝の気持ちが
生まれてきた…


暇さえあれば
うつ伏せになり
(↑右足が折れたまま…)

肘を伸ばす為に
自分の体重をかけて
少しでも、ほんのちょっとでも、伸ばす事をベッドでやっていた…


ある日筋トレの提案を
受けた俺は、快く受けたんだよ…


鉄アレイの2kを持たせられた
お…重い…
たった2kが
20kに感じたんだ…

ひたすら
暇があれば
鉄アレイをし

急な坂道がある
病院のスロープでは
左片手で
車椅子で登る…

筋肉というより
力が欲しかったんだ…

昔の栄光に
取り憑かれた俺は
毎日
毎日
その坂道を登った…


汗だくになりながらも
一心不乱に…


足の手術の日程が決まり
相部屋やタバコ仲間に
報告して
手術する日まで

待ち遠しかった
でも
元々切断される足

この先
立って
歩けるのか…

不安が
日ごとに募って行った…


そこには
とてつもなく
高い壁が
あったのを
俺は知るよしも
なかった…


……ブレ激動篇(再生)

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