異国のアリス


「てゆうかメグ、自分からここに来たんじゃないの?」

「んーん、気づいたら…てゆうかユズに叩き起こされてから、初めて気づいた」

「そう……」


メグもここがどこなのか、何でここに来たのか分かんないってわけね。


これからどうしようか……と、腕を組みながら下を向いて考えていたら、メグが黄色い声を上げた。


「ユズ!見て見て!!」

「なに?人が真剣に考えてるときに…」


仕方なくメグの方を向くと、白い綿毛のお化けが………じゃなくて!


「メグ!?なにやってんの!」

「えへへー、びっくり……くしゅん!」


綿毛のお化けがくしゃみをすると、綿毛が飛び、メグが姿を現す。

私が冷めた目で見ていたら、「そんな目で見ないでよ」と言って照れたので、とりあえず頭を両側からグーで挟んで、グリグリしておいた。


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