異国のアリス
「凄かったぁ!楽しかったね!ユズ!」
「うん……そだね…」
今の私の状態を一言で言ってしまえば、“ぐったり”。
この言葉が一番無難。
カイくんに乗せてもらい、「しっかり捕まっててね!」と、私の顔をした人が、すごくいい笑顔で言った。
理解する前に浮遊感がして、気がついたら猛スピードで空を飛んでいた。
私は振り落とされないようにカイくんの毛に捕まっていて、メグはすっごく楽しそうに騒いでいた。
私の顔をした人は、「あははー、たーのしー!」とかいいながら、すごく楽しそうに笑っていた。
あれは確信犯だと思う…。
思うじゃなくて、絶対。