異国のアリス
『ウィンディ!/お姉様!!』
二つの声が、部屋に響く。
びっくりしてそちらを、三人で見てみると、そこには、金髪の男の人と、茶髪にウェーブがかかった女の子がいた。
あ、私のそっくりさんは、ウィンディさんって言うのね。
おそらく私は、凄く場違いなことを考えているだろう。
そんなことを知らないウィンディさんは、飛び込んできた二人に話しかけた。
「お兄様、アリー…」
「無事だったんですね、お姉様!」
「いきなり飛び出してったから、心配してたんだぞ…」
「それは謝るわ、ごめんなさい。
でも、今はお客様の前よ?」
そう言って、ウィンディさんが私たちに視線を向けた。
いやいや、このタイミングで向けられても、気まずいだけですが…。