異国のアリス
「だから、一緒に帰ろ!」
「いや、そんなことなくても、いっつも一緒に帰ってるじゃん」
いい笑顔で言うもんだから、何を言い出すのかと思えば……。
すこしムーッとしたメグの頭を撫でて、帰ろう、と促す。
こうすればメグの機嫌が直るのを、私は知っているから。
案の定機嫌のよくなったメグは、私の腕にベッタリと張り付いて、じゃあ行こう!と引っ張った。
不思議な体験なんて、別にいいのに…
私はいつも通りで。
ま、所詮は占いだし、信じようが信じまいが、私の自由だよね。
そんなことを思いながら、私は、胸騒ぎに気づかないフリをした。