異国のアリス
「おっ、かわいい子がいる」
「……?」
俺からは、アルのせいで誰がいるか分からない
アルと、アルの前にいる人が話しているのが気になり、俺も扉まで行った
「あ、ユズ」
「ライトさん…えっと、お掃除に来たんですけど…、出直しましょうか?」
アルをチラッと見ながら、そう言った
………それより、ユズ…どうした、その格好…
アルを見ると、俺とユズを交互に見ながらニヤニヤしていた
……あとで一発殴る
そう決心しながらも、今のユズの格好……丈の短いメイド服…らしきものを身にまとっているユズを直視できない
下を向いていると、アルがユズを部屋に入れた
ここはお前の部屋か…、と思いながら、ユズの背中を押しているアルに、腕を引かれながら、部屋に入った
アルと俺が並んで座り、ユズを向かいのソファーに座らせた
じっ…と見てくるユズの視線に耐えきれなくなって、口元に手をやりながら、ユズに服のことを聞いてみた
「あー…、ユズ?…その…どうした?その服…」
「服…?……………え、あ!」
今思い出したかのような反応をするユズ
自分の格好に気づいて、スカートの裾を引っ張った