アイドルな彼をひとりじめ
フラれてるところ見られたんだって
思うとなんだか恥ずかしくなった。
「あ、あの、スタッフさんは?」
「あー、裏のコンビニに行った。それより
あんた二股またされてきずかないなんて
鈍感なんだなぁ」
ってまた笑った。
それも意地悪な顔で。
「う、うるさいのよ!もうあんな男
なんて忘れるからいーの!それで
まともな恋愛するんだから!!」
それだけ言って公園から出ていこうと
すると、れんれんは私の腕を掴んだ。
「なぁ、俺が本当の恋を教えてやるよ」
そしてまた、ニヤリと笑った。
本当の恋?
「取り敢えず携帯出せよ」
「え、携帯?」
私がボケッとしているとれんれんは
私の制服のスカートのポケットから
携帯を取りだし、自分のスマートフォン
と向かい合わせた。
まだスマホじゃなくて携帯の私は
少し恥ずかしくなった。