ゴーストバスターZERO
第30話(屈辱)
お疲れ~
魔物達に紛れて
強請労働をしてるよ…

体中が痛い
(↑あれから、かなりムチでやられてたからな…)

腹が減って
どうしようもないし…
(↑あれは…食えんしな…)

魔物達は
寝ずに働いてやがる…


体力が持つかどうかだな…


……第三十一話(反逆)


ヤバイ…

頭がフラフラしてきた…


(コラァ~!)
(しっかり働かんか~!!)

ビシッ、ビシッ!!


ウッ…


ただでさえ
体が変わり
環境が変わり…


こんなとこ
馴染める訳ないだろ…


(ォィ…ォマェ…チョット…来い…)
ある、
体格がいい魔物が
俺を呼んだ…


1本角で
1つ目が
顔の真ん中にある

名前を
単眼鬼と名乗った…


「く、来るな…俺は…」
「魔物とは関わる気は…ない!どっか…行けよ…」


(ソウ…イウナヨ…)
(マァ…ハナシヲ…キケヨ…)


単眼鬼の話によると
魔物達の中では
自由になりたいヤツラが
いるらしい…

餓王に対しての
嫌悪感を抱いている
魔物達も少なくはない


単眼鬼は
反逆魔物軍団の長と
言っていた…


で、
もうすぐ
ここで反乱を起こすらしい

どうする…
ここにいても
1人では
どうする事も
出来ない

ヤツラと手を組めば
何とかなるかも
知れない…


(ドウスル?ナカマニ…ナルか?)

<コイツ…使い物にナルのか?>
<ドウミテも、体力がナサソウにシテヤガルぜ!>

横から口を挟んだのは
剛腕鬼と言う
単眼鬼の右腕的存在


(ナンカ…クワセテヤレ…)


数体の魔物に
羽交い締めされ

口に
あの魔物達の
食料を詰め込まされた…


ォッ、オエ~


さっきと同じじゃねぇかよ…

空腹は戦は出来んてか?
人間も魔物も一緒だ…


段々と鼻が慣れたのか

気がオカシクなったのか

夢中でむさぼり食っている自分がいた…


それを見た
単眼鬼は
そろそろ始めるかの
合図をした…

ピーヒーヒュルルル…

一種の超音波か?

働いていた
魔物達の約3分の1が
作業を中断し

手に手に武器を持ち
餓王率いる
監守達に攻撃を
仕掛けて来た!


オリリャー
目の前で
魔物対魔物の戦いが…


餓王はムチを青龍刀に代え1振りで10体前後の魔物を斬っていた!

強い!
最高司令官と言うだけの
事はあるな…


(危ない~!)
(グキャー!!)


1体の魔物が
俺をかばい
息絶えようとした…


「お…お前、何で俺をかばったんだ~!」


(ワ、ワシは…アンタの守護、天魔の…暗黒竜様の…参謀…青銅丸じゃ…)
(アンタを見た時から…暗黒竜様の…影を…見た…)
(ワ、ワシは…ワ、ワシは…)
(魔界を出た…カッタ…)


「青銅丸~!!」


なんてことだ…
魔界の魔物にも
俺を助けてくれるヤツ
俺を必要としてくれてるヤツが居たんだ…


こんな場所に
居るからって
独断と偏見で
見てしまってたんだな…


すまない…(泣)

確かに見た目は
醜い魔物達

だからといって
悪と決め付けては
ならないんだ…


俺も
ここを出たい…


たとえ
単眼鬼達が
人間界に出て
悪さをして敵に
なったとしても…


今は…

俺は…

魔物反逆軍団の仲間だ!

ブチッ!!


俺の中の
何かがキレた!!


ググゥウォオオ~!!


土竜の姿が
変化した!

金塊魔神の呪いが
解けたのか…


しゃがんでいた俺は
ゆっくりと立ち上がった…

阿修羅魔界モード覚醒


かなりの数の魔物達が
今や、
餓王率いる監守の計5体

そして
単眼鬼、剛腕鬼、阿修羅
の3体


今から
暴れてやるから
覚悟するんだ!!


餓王!!


(阿修羅か?面白い)
(お前を倒して魔界で出世出来るんだよなぁ~)



「餓王!!さっきの借りは返してやるぜ!!」
「単眼鬼、剛腕鬼よ!!」
「ちょっと休んでろ!」
「俺にも…コイツらから、ヤラレタからな…」


(ソウカ…マカセタ…)


先ずは監守達を
「阿修羅火炎斬!!」

離れていた敵に有効な技だ!!

4体の監守達が
灼熱の炎に包まれて
消えて行った…



餓王がすかさず
青龍刀を振りかざし
襲ってきた…


ヤツより速く
懐に入り

6つの拳を打ち込み
連打した

刀が頭をめがけて
振り下ろされたが

真剣白刃取り


そのまま青龍刀を
真っ二つに折り

トドメの一撃


「阿修羅爆裂拳!!」


餓王は
爆発音を出しながら
倒れて消えた…


(オメェ…ツヨイ…ナ…)


「休憩は、終わりだ!」
「早く、こっから出るぞ…」


(オレタチ…デレル…ノカ?)
(金塊魔神の階段の左右対称の部屋には…)
(トンでもないヤツラが居るんだ…)
(倒せるのか?)


「やりもせずに、諦めんな!」
「力を合わせれば、きっと倒せるぞ!」
「さあ、行くぞ!!」


ギギギギ…ギギギギ

扉をあけ
長く続く階段の先に


立ちはだかる者がいた

あ?

アレと戦うのか?


ソイツは
早く来いよみたいな
ジェスチャーをし
不敵な笑みを浮かべていた…


「次は、お前だ~!!」
「逃げんなよ!!」



第三十一話 続
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