蜜愛シンドローム ~ Trap of Masato ~
解かれた帯がベッド脇の椅子に無造作に掛けられている。
絢乃はほとんど脱げかかった着物を背に、雅人の体の下で喘ぎ声を上げていた。
夕陽が窓から差し込み、二人の肌を橙色に照らす。
雅人の透き通った氷のような美しい瞳によぎる、狂おしいほどの熱情。
「まだ明るいから、良く見えるな。お前の顔も、肌も、・・・濡れてる部分も」
「いや・・・っ」
絢乃は羞恥に頬を染め、首を振った。
その黒い瞳は快楽の涙に染まり、妖艶な色気を漂わせている。
雅人はゆっくりと動きながら、絢乃の唇にそっと口づけた。
・・・繋がっている部分から溢れ出す、透明な蜜。
潤んだ部分を緩急つけて抉られ、絢乃は切ない吐息を漏らした。