蜜愛シンドローム ~ Trap of Masato ~
4.不安
月曜。
絢乃は経営企画室の自席で、大塚に依頼された資料の作成を行っていた。
ノートパソコンで資料を作りながら、時折腰をさする。
───腰が、痛い。
土曜の夜。
雅人の宣言通り、絢乃はベッドから一歩も出ることなく一夜を過ごした。
今思うと・・・
あの婚約発表の夜は、それでも手加減してくれたのかもしれない、と思う。
昨日の激しさを思うと、猶更そう思う。
というか。
「・・・・」
既に、自分の体は自分のものというより、雅人のものという感覚になっている。
雅人が傍に来ると自然と体が熱を帯びる。
・・・こんなことを考えている場合ではない、と思っていても昨日の雅人の姿が脳裏から離れない。
絢乃ははぁと息をつき、再び画面に視線を戻した。
と、そこに。