蜜愛シンドローム ~ Trap of Masato ~
絢乃と日を重ねるにつれ、想いは深まっていく。
それに比例し、独占欲も強くなっていく。
自分が誰かにこれほど執着するなど、雅人自身、思ってもみなかった。
自分が、慧に嫉妬を感じるように・・・
絢乃も、例えば愛美に嫉妬を感じることはあるのだろうか?
もちろん、絢乃を苦しめたいわけではない。
けれど絢乃がどのくらい自分を好きなのか、知りたいと思う自分がいる。
それは不安からなのだろうか・・・。
この不安を、絢乃に感づかせるわけにはいかない。
雅人はひとつ息をつき、役員室の扉を開けた・・・。