蜜愛シンドローム ~ Trap of Masato ~




絢乃と日を重ねるにつれ、想いは深まっていく。

それに比例し、独占欲も強くなっていく。

自分が誰かにこれほど執着するなど、雅人自身、思ってもみなかった。


自分が、慧に嫉妬を感じるように・・・

絢乃も、例えば愛美に嫉妬を感じることはあるのだろうか?

もちろん、絢乃を苦しめたいわけではない。

けれど絢乃がどのくらい自分を好きなのか、知りたいと思う自分がいる。

それは不安からなのだろうか・・・。


この不安を、絢乃に感づかせるわけにはいかない。

雅人はひとつ息をつき、役員室の扉を開けた・・・。



< 145 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop