蜜愛シンドローム ~ Trap of Masato ~
きっちりと整えられた髪といい、端正で精悍な面立ちといい・・・
やはり、雅人は格好いい。
その姿に思わずドキッとした絢乃は、慌ててそれを隠すように言った。
「・・・大丈夫ですか? 私、ヘンじゃないですか?」
「大丈夫だ。良く似合っている。・・・綺麗だ」
「・・・っ!」
なぜか、頬が赤くなる。
心臓がうるさいくらいに、バクバクと音をたてはじめる。
・・・なんだろう、これ。
キレイとかカワイイとか、これまで慧には何度も言われたことはあるが・・・
雅人に言われたのは、初めてだ。
なぜだろう、とても嬉しい・・・。
押し黙った絢乃に、雅人はそっと手を伸ばす。
「・・・行くぞ、絢乃」
「ハイ・・・」